吹雪の夜は風がうるさくて
眠れない
ざわざわざわざわ
耳障りで
本当はそれが昔聞いた君の血が流れる音に似てるからなんて
思いたくない
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例え今真夜中の電停に君の幻を見たとしても
きっと僕は飛び出していったりしやしないだろうさ
君が
君が二度と僕の前に現れないことを僕は誰より解ってる
飛び出してはいかないけど飛び降りないようにしなきゃね
いくら幻の君を抱きしめる術がそれしかないのだとしても
繋がっていたその手をゆっくりと離す
静かに
拒絶するように
氷のような手を頬に当てたら
君に触れられているような気がするんだ
手を離したのは僕なのに 忘れられないのは僕の方
離れた手から君の温もりが消える
醒めていく
かつて其処にあった現
温もりが消えた手を瞼に当てたら
繰り返す妄想見えるのは君の背中
妄想でも君にまた会える 手を翳せば君に出会える
空が落ちてくる
僕の上に
泣きながら
僕はただ
受け止めるわけでなく
避けるわけでもなく
慌てるわけでなく
ただ静かに
事の成り行きを他人事のように見ている
頬に
その涙を受けながら
君は笑ったね
そんな僕を笑ったんだったね
僕の頬を伝う汚れた灰色を優しく掴んで
そうして微笑みを浮かべたまま僕のことを受け止めたんだ
僕ははじまりの詩を詠う
零れ落ちた言葉が
全てのはじまりを紡ぐ
さあ
今宵は十六夜
躊躇いがちに昇る月を仰ぎ
詠うのだ
僕はただ詠うのだ
君に届く言葉を紡ぐためだけに
夢のなか君が居て どうして?と問い掛ける
答える言葉も無く 君に背を向け走りだす
声届かぬ先 哀しげに問い掛ける君の眼が 僕を永遠に此処へ 縛り付けるなら
いっそ
首を絞めて 殺してよ
僕が好きだった 君のその手で
後悔に捕われて 永久に立ち尽くす前に
殺してよ 君の手で
僕を哀れむくらいならば
望みは遥か あの雲の外
すべてを忘れんとする君の表情があの日を壊していく
空に叫べ
夢で叫べ
君への懺悔の言葉
届かなくても
僕は叫ぶよずっと叫ぶよ
跪き君或る彼方を望み叫ぶよ
君が許すはずないと知っているから
光は ほら
もうすでに見えているじゃないか
迷う道ももうないよ
だから
ほら
あの光は幻なんかじゃないと僕が保障するさ
もう出口はすぐそこだ
進め!
もうすでに見えているじゃないか
迷う道ももうないよ
だから
ほら
あの光は幻なんかじゃないと僕が保障するさ
もう出口はすぐそこだ
進め!
望むものはいつも遠く僕の手が届かないところにあって
願うものはいつも彼方僕の声が届かないところにあって
僕はいつだって想いを空回りさせるばっかりで
僕はいつだって色んなものを諦めるばっかりで
そんな言い訳ばかり続けていつの間にか日は暮れていた
見渡せば月だけが僕の真上
はるか望む空の藍に意識を奪われまた僕は立ち尽くす
ただ少し
ほんの少し
その先に足を踏み出せば良かっただけ
一緒に歩き出せば良かったんだ
判ってるんだ
解ってたんだ
僕は最初から知っていたじゃないか
僕が言い訳している間に全ては僕を横目で見ながら通り過ぎていくんだと
何を望んでいたんだ
何を願っていたんだ
届けようともしないで届くはずなんか無いのに
今すぐその上着を脱いで届けたいもの全て包んでしまえ
風は冷たいかもしれないけど走り出せばきっと暑くなる
見上げなければ囚われることも無い
見上げなければ思い出すことも無い
踏み出せ
鎖なんか踏みつけて
嗚呼
かつて望みを捧げた光なき夜空へと
君は堕ちる覚悟で昇って往くのか
誰も臨めない花園という名の澱に沈んで
哂えもしないままで
唯 祈るのだ
せめて堕ちる前に
唯 祈るのだ
君が死を望まないように
誰も臨めない楽園の扉を開けたなら
君を救い出してやれるのに
2006年1月20日 澱 (返詩)
凍心 (凍砂鏡)
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凍心 (Touko)
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