絶望と希望の歌

私はただあなたに愛されていたかっただけ





だけど

もう其れを生きるための糧にはしない

月の船雲の波

この悲しみを誰に託そう

遺された僕はただ君が逝く空を見上げるしか出来なくて



月の船がゆく
次を繋ぐ魂だけを残して 

掴めない星

僕が望む僕になれないまままた朝が迎えに来る

夢を見ても
夢が逃げる



太陽に負けて星が消えてゆく

白い世界がまた巡る

夢想

　君が笑った幻が
　心の中に居座って


　僕は闇から出られない
　
　ずっと夕暮れ闇の中



　


　それでもそのままでもかまわないと
　僕はそのまま闇の中で踊る


　闇の中で永遠の微笑みと踊ろう

　
　それが僕の安らぎならばそれもかまわない
　それが僕の終焉であるならそれもかまわない

日常

なにをどうすれば君を忘れられるかなんていうことは
今の僕には絶対に判らないことで

そんなことより君の暖かさを忘れないでいることのほうが
今の僕には絶対に必要なことで



結局

今日も君に心を奪われたまま生きています

まぼろしのおと

君の音に振り向かず
生きていれたらそれでいい

消えた時間は戻らない

超えた時間は歌わない



例えば君の音がしたとして
それはずっと昔の音で


きっと僕が思い出した
君の音の記憶に違いない



君の音に振り向かず
生きていれたらそれがいい
また朝が来る度に
僕は君の音を聴く 

天空の蒼

鳥は空の高みを目指しただひたすらに飛んでいく

そこに夢幻など無いことを信じて



そこに僕の悲しみが無いことを感じて

涙腺

泣くことをやめた





あの日からどれだけの時間が過ぎたろう

大切な命との別れの時も
誰かの言葉に傷ついた朝も
君の姿を見失った日も

僕の涙腺は無駄な水分を排出する事は無くて

泣くことをやめた

哀しんでいない訳ではなく
怒っていない訳でもなく
心が動いていない訳でもなく

僕の涙腺は頑なに涙を生み出すことをせずに


泣くことをやめた

僕は

泣くことを忘れた


僕がいろんなものを失って
呆然と立ち尽くす間に

ついでに涙を失くしてしまったような気がする

そしてまた日は昇り僕等は巡る

　安らかな眠りを

　喜びの目覚めを

　
　限りない優しさを

　慈しむ心を

　

　また今日も僕等は目覚め
　また今日を生きていく

　さぁ　いつもの僕等を始めよう

暁の影

これから闇に包まれるて眠るよりも

これから光の下で君と目覚めたい






そんな理由で僕は


朝焼けが好き